東京都の飲食店が使える補助金!申請期限と制度を解説
東京都内で飲食店を経営する事業者にとって、人手不足や設備投資、インバウンド対応といった課題は深刻です。原材料費や光熱費の高騰により、経営環境は一層厳しさを増しています。
しかし、国や東京都が提供する補助金制度を適切に活用することで、設備投資の負担を大幅に軽減できます。
省力化や売上向上につなげることが可能です。インバウンド対応や省エネ設備の導入も、補助金で実現できます。
この記事では、
①東京都と国の主要補助金の比較表
②創業・設備投資・インバウンド対応など目的別の活用方法
③申請時の注意点と成功のポイント
について解説します。
各制度の申請期限や詳細は随時更新されるため、必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
設備投資や事業拡大を検討中の方は最後までご覧ください。
【速報】2026年度「IT導入補助金」の名称変更について
2026年度より「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金(仮称)」へ名称変更される見通しです。
従来のITツールやハードウェア等の導入支援は継続予定です。詳細な条件や変更があり次第、本記事も更新します。
東京都の飲食店が使える補助金・助成金・融資制度【主要制度比較表】
東京都の飲食店が活用できる主要な補助金・助成金・融資制度を一覧表にまとめました。制度名、補助上限額、補助率、申請期間、主な用途を確認し、自店に合った制度を選択してください。
| 制度名 | 補助上限額 | 補助率 | 申請期間 (年度により変動) |
主な用途 | 運営機関 |
|---|---|---|---|---|---|
| 創業助成金 | 100万~400万円 | 2/3 | 年度初旬に募集 | 創業初期の経費全般 | 東京都中小企業振興公社 |
| 商店街起業・承継支援 | 最大694万円 | 2/3 | 年3回程度募集 | 商店街での開業 | 東京都中小企業振興公社 |
| 若手・女性リーダー応援 | 最大844万円 | 3/4 | 年3回程度募集 | 39歳以下・女性の開業 | 東京都中小企業振興公社 |
| 新事業環境即応サポート | 最大800万円 | 2/3 | 年複数回募集 | 新メニュー開発・デリバリー導入 | 東京都中小企業振興公社 |
| 省エネ型ノンフロン機器 | 最大2,200万円/台 | 2/3 | 通年募集 | 冷蔵・冷凍設備更新 | 東京都環境公社 |
| 省エネルギー化支援 | 最大2,500万円 | 2/3 | 年複数回募集 | 厨房機器・空調設備更新 | 東京都環境公社 |
| インバウンド対応力強化 | 最大300万円 | 1/2~2/3 | 通年募集 | 多言語対応・Wi-Fi・決済 | 東京観光財団 |
| ベジタリアン認証支援 | 最大20万円 | 1/2~2/3 | 通年募集 | ベジタリアン認証取得 | 東京観光財団 |
| 中小企業新事業進出 | 750万~7,000万円 | 1/2 | 年1~2回募集 | 新業態・新事業への挑戦 | 中小企業基盤整備機構 |
| 省力化投資補助金 | 200万~1,500万円 | 1/2 | 年3~4回募集 | ロボット・IoT機器導入 | 中小企業基盤整備機構 |
| IT導入補助金 | 最大450万円 | 1/2~4/5 | 年複数回募集 | POSレジ・予約システム | 中小企業基盤整備機構 |
| 小規模事業者持続化 | 50万~250万円 | 2/3~3/4 | 年複数回募集 | 広告宣伝・店舗改装 | 中小企業庁 |
| ものづくり補助金 | 750万~3,000万円 | 最大2/3 | 年1~2回募集 | 厨房機器・製造設備 | 中小企業基盤整備機構 |
| 事業再構築補助金 | 最大4,000万円 | 1/2~2/3 | 年1~2回募集 | 業態転換・事業拡大 | 中小企業庁 |
| 事業承継・引継ぎ | 最大800万円 | 最大2/3 | 年複数回募集 | M&A・事業承継 | 中小企業庁 |
| キャリアアップ助成金 | 最大80万円/人 | 定額 | 随時 | 非正規社員の正社員化 | 厚生労働省 |
| 雇用調整助成金 | 上限あり | 1/2~2/3 | 随時 | 休業手当・教育訓練 | 厚生労働省 |
上記の制度は申請期間や条件が随時更新されるため、必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
予算に達した時点で受付終了となる制度も多いため、早めの申請をおすすめします。
東京都の飲食店が「創業・開業」で活用できる補助金・助成金
東京都内で新たに飲食店を開業する際には、創業に特化した補助金・助成金を活用できます。
店舗の改装費や設備費、広告宣伝費、人件費など、創業初期に必要な経費を幅広くカバーする制度が用意されています。
創業助成金で開業初期の経費負担を軽減
創業予定の個人や創業後5年未満の中小企業等を対象に、創業初期に必要な経費を助成する制度です。事業の立ち上げに必要な賃借料や広告費、人件費などを幅広くカバーします。
都内での創業を具体的に計画している個人、創業後5年未満の中小企業者等のうち、一定の要件を満たす方が対象です。
明確な事業計画を有する創業者が申請できます。
事業費(賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費)、従業員人件費、委託費(市場調査・分析費)が対象となります。助成対象と認められる経費の2/3以内が助成され、上限額400万円、下限額100万円です。
年度ごとに複数回の募集があり、詳細な申請期間は各年度の公式サイトで確認できます。
郵送申請もしくは電子申請で受け付けています。詳細はTOKYO創業ステーション 創業助成事業の公式サイトで確認できます。
商店街での開業を支援する助成金制度
都内商店街の空き店舗を活用した起業や、商店街事業の承継を支援する助成金です。商店街の活性化と地域経済の振興に貢献します。
創業予定の個人、個人事業主・中小企業者が対象です。事業継承の場合は、申請者が承継予定の個人または個人事業主で、被承継者が中小企業者であることが条件です。
事業所整備費(店舗新装・改装工事費、設備・備品購入費、宣伝・広告費)、店舗賃借料(交付日から3年間の店舗賃借料)が対象です。助成限度額は694万円で、事務所整備費は250万円、店舗賃借料は1年目15万円/月、2年目12万円/月、3年目10万円/月が上限となります。
年度ごとに3回程度の募集が実施されており、国が提供するjGrantsにて受け付けています。詳細は公益財団法人 東京都中小企業振興公社の公式サイトで確認できます。
若手・女性が活用できる開業支援制度
商店街の若手・女性リーダーが実施する、商店街の活性化に資する事業を支援する助成金です。
39歳以下の男性または女性が対象となります。
女性または39歳以下の男性で、創業予定の個人もしくは個人事業主が対象です。都内商店街で新規に実店舗を開設する事業が助成対象となります。
事業所整備費(店舗新装・改装工事費、設備・備品購入費、宣伝・広告費)、店舗賃借料(交付日から3年間の店舗賃借料)が対象です。
助成限度額は844万円で、事務所整備費は400万円、店舗賃借料は1年目15万円/月、2年目12万円/月、3年目10万円/月が上限となります。助成率は助成対象と認められる費用の3/4以内です。
申請期間と方法は商店街起業・承継支援事業と同じです。詳細は公益財団法人 東京都中小企業振興公社の公式サイトで確認できます。
東京都の飲食店が「設備投資・省エネ化」で活用できる補助金
光熱費の高騰や環境負荷低減への対応として、省エネ設備への投資は重要な経営課題です。東京都では、冷蔵・冷凍設備や厨房機器、空調設備の更新を支援する補助金を用意しています。
省エネ型冷蔵・冷凍設備の導入で光熱費を削減
業務用の冷蔵・冷凍設備を省エネ型ノンフロン機器に入れ替える際に活用できる補助金です。電気代削減と環境負荷低減を同時に実現できます。
都内で事業所を所有・使用している飲食店(中小企業、個人事業主)が対象です。指定の省エネ型ノンフロン機器を導入する事業者が申請できます。
冷凍冷蔵ショーケース、冷蔵冷凍ユニット、チリングユニットなどが対象です。設備費、運搬据付費、工事費、業務費、撤去費も補助対象に含まれます。中小企業・個人事業主は助成対象経費の2/3、上限額は2,200万円/台です。
通年で募集しており、予算に達した時点で受付終了となるため、早めの申請をおすすめします。申請書類は原則Eメールで提出します。詳細は公益財団法人 東京都環境公社の公式サイトで確認できます。
厨房機器・空調設備の更新で生産性を向上
厨房機器や空調設備を省エネ性能の高い機器に更新する際に利用できる補助金です。光熱費削減とCO2排出量削減により、持続可能な店舗運営を促進します。
都内に店舗を有する中小企業、個人事業主である飲食店が対象です。省エネルギー化計画を策定し、実施する事業者が申請できます。
省エネ設備の導入費用や運用改善の実践に要する経費が対象です。
設計費、設備費、工事費が補助対象となります。事前に省エネ診断を受診し、提案に基づき導入する場合は2/3(上限2,500万円)、事業者が自ら計画を作成する場合は2/3(上限1,000万円)です。
年度内に複数回の募集があり、申請は原則として電子申請で行います。詳細は東京都環境公社 クールネット東京の公式サイトで確認できます。
東京都の飲食店が「インバウンド対応」で活用できる補助金
外国人観光客の増加に対応するため、多言語メニューの作成や無料Wi-Fi設置、キャッシュレス決済導入などを支援する補助金が用意されています。インバウンド需要の取り込みと売上向上につながります。
多言語対応とキャッシュレス決済で外国人客を獲得
外国人観光客の増加に対応するための補助金です。多言語メニューの作成や無料Wi-Fi設置、キャッシュレス決済導入などを支援します。
都内の飲食店(中小企業者のみ)、免税店、体験型コンテンツ提供施設などが対象です。外国人旅行者の受入対応に取り組む事業者が申請できます。
多言語メニューの作成費用、外国語対応スタッフの研修費用、翻訳機の導入費用、無料Wi-Fi設置費用、キャッシュレス決済導入費用などが対象です。補助対象経費の1/2以内が基本ですが、多言語対応に係る事業は2/3以内です。飲食店の上限額は300万円となります。
通年で募集しており、郵送申請(当日消印有効)または電子申請システム(jGrants)で申請できます。
詳細は公益財団法人 東京観光財団の公式サイトで確認できます。
ベジタリアン・ヴィーガン対応で多様な食文化に対応
ベジタリアン・ヴィーガンメニューの導入や認証取得に必要な経費を支援する補助金です。多様な食文化への対応とインバウンド需要の取り込みを促進します。
都内で飲食店を営む事業者が対象です。新たにベジタリアン・ヴィーガンメニューを導入する、または認証取得を目指す飲食店が申請できます。
第三者認証機関からの認証取得に要する経費(審査料、新規登録料等)が対象です。ベジタリアン・ヴィーガンメニューの開発費用、従業員への研修費用、多言語メニューの作成費用も含まれます。中小企業は補助対象経費の1/2、小規模企業者・小規模事業者は2/3です。1店舗あたり上限20万円となります。
通年で募集しており、郵送申請または電子申請システム(jGrants)で申請できます。詳細は公益財団法人 東京観光財団の公式サイトで確認できます。
東京都の飲食店が「業務効率化・省力化」で活用できる補助金
人手不足や業務効率化の課題に対応するため、ITツールやロボット、省力化機器の導入を支援する補助金が用意されています。POSシステムや配膳ロボット、自動精算機などの導入に活用できます。
POSシステム・予約管理システムで業務を効率化
業務効率化やDX推進、セキュリティ対策のためのITツール導入を支援する補助金です。POSシステムや予約管理システムの導入に活用できます。
中小企業・小規模事業者等が対象です。通常枠は5~450万円、インボイス枠(インボイス対応類型)はITツールが上限350万円、PC・タブレット等が上限10万円、レジ・券売機が上限20万円です。通常枠は最大1/2、インボイス枠は最大4/5、複数社連携IT導入枠は最大4/5の補助率となります。
年度内に複数回の締切が設定されており、GビズIDによる電子申請で申請します。詳細はIT導入補助金の公式サイトで確認できます。
配膳ロボット・自動精算機で人手不足を解消
人手不足解消と生産性向上を目的とした補助金です。省力化に効果があるIoT、ロボット等の製品導入を支援します。
人手不足の状態にある中小企業等が対象です。補助対象としてカタログに登録された製品等が対象となります。券売機、配膳ロボット、自動精算機、清掃ロボット、スチームコンベクションオーブンなどが該当します。
補助率は1/2以下です。従業員数5名以下は200万円(賃上げ要件達成で300万円)、6~20名は500万円(750万円)、21名以上は1,000万円(1,500万円)が上限となります。
年3~4回の公募を予定しており、随時募集しているため、計画的な申請が可能です。GビズIDプライムアカウントを取得のうえ、電子申請システムにより申請します。詳細は独立行政法人中小企業基盤整備機構の公式サイトで確認できます。
東京都の飲食店が「新規事業・事業拡大」で活用できる補助金
既存事業の深化・発展や新業態への挑戦、業態転換などを検討している飲食店向けの補助金です。新メニュー開発やデリバリー導入、別業態での事業拡大などに活用できます。
新メニュー開発・デリバリー導入で事業を拡大
既存事業の深化・発展のために使える助成金です。新メニュー開発や食材の品質向上、デリバリーサービスの導入などに活用できます。
東京都内中小企業が対象です。既存事業の深化(製品・サービスの高品質化、高効率な機械導入による生産性向上)または発展(新たな製品・サービス開発、新しい生産方式・提供方式の導入)に取り組む事業者が申請できます。
原材料・副資材費、機械装置費、工具器具費、設備等導入費、システム導入費、販売促進費、不動産賃借料が対象です。上限額は800万円(千円未満切り捨て)、補助率は2/3以内です。
年度内に複数回の募集があります。詳細は東京都中小企業振興公社の公式サイトで確認できます。
新業態・別事業への挑戦を支援する補助金
企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦を行う中小企業などを支援する補助金です。異業種からの飲食業への参入や、飲食企業が別業態や別事業での事業拡大を目指す場合に活用できます。
新事業進出要件、付加価値額要件、賃上げ要件、事業場内最賃水準要件、ワークライフバランス要件、金融機関要件、賃上げ特例要件を満たしている中小企業が対象です。従業員が1名以上在籍していることが条件です。
機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費が対象です。
補助率は1/2です。従業員数20人以下は750万~2,500万円(大幅賃上げ特例適用で上限3,000万円)、21~50人は750万~4,000万円(同5,000万円)、51~100人は750万~5,500万円(同7,000万円)、101人以上は750万~7,000万円(同9,000万円)が上限です。
年1~2回の公募が実施されています。詳細は中小企業新事業進出促進補助金の公式サイトで確認できます。
業態転換・事業再構築で新たな収益源を確保
ポストコロナの経済環境からの回復を目指し、新たな事業分野への展開や業態転換を支援する補助金です。思い切った事業転換や新たな収益源の確保を後押しします。
成長分野への大胆な事業再構築にこれから取り組む事業者、国内市場縮小等の構造的な課題に直面している業種・業態の事業者が対象です。中小企業、中堅企業、個人事業主である飲食店が申請できます。
建物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、外注費・専門家経費、広告宣伝費・販売促進費、研修費、廃業費が対象です。店舗改装費、設備費、システム構築費、研修費、広告宣伝費に活用できます。
助成限度額は3,000万円(短期に大規模賃上げを行う場合は4,000万円)です。助成率は中小企業1/2(短期に大規模賃上げを行う場合は2/3)、中堅企業1/3(同1/2)となります。
年1~2回の公募が実施されており、申請はjGrants(電子申請システム)での受け付けとなります。詳細は事業再構築補助金の公式サイトで確認できます。
東京都の飲食店が「販路開拓・集客」で活用できる補助金
小規模事業者の販路開拓や生産性向上を支援する補助金です。広告宣伝費や店舗改装費に活用でき、集客力の向上につながります。
広告宣伝・店舗改装で集客力を強化
小規模事業者の販路開拓や生産性向上を支援する補助金です。広告宣伝費や店舗改装費に活用できます。
常時使用する従業員数が5人以下の飲食店(商業・サービス業の場合)が対象です。経営計画を策定し、商工会議所・商工会の支援を受ける事業者が申請できます。
店舗改装費、広告掲載費、展示会出展費用、新メニュー開発費用、販促ツール作成費用などが対象です。通常枠は上限50万円、補助率2/3です。インボイス特例で50万円上乗せ、賃金引上げ特例で150万円上乗せされます。特例の要件をともに満たす場合は200万円上乗せとなり、赤字事業者は3/4の補助率が適用されます。
年度内に複数回の公募が実施されており、電子申請で申請します。詳細は中小企業庁の公式サイトで確認できます。
広告宣伝費や店舗リニューアルを検討している小規模飲食店に最適な補助金です。
東京都の飲食店が「事業承継・M&A」で活用できる補助金
事業承継やM&A後の経営革新や、M&A時の専門家の活用などを年間を通じて機動的かつ柔軟に補助する制度です。
M&A・事業承継の専門家活用費用を補助
事業承継やM&Aを行う企業が対象です。事業承継・M&A後の経営革新に係る費用、M&A時の専門家活用に係る費用、事業承継・M&Aに伴う廃業などに係る費用が対象です。
経営革新事業は600~800万円、補助率は最大2/3です。専門家活用事業は600万円(M&Aが未成約の場合は300万円)です。廃業・再チャレンジ事業は150万円、補助率2/3となります。
年度内に複数回の公募が実施されており、最新スケジュールは公式サイトで確認できます。詳細は事業承継・引継ぎ補助金の公式サイトで確認できます。
店の買収やそれに伴うコンサルティング費用も対象の範囲内です。親から子へ、社長から従業員へと事業を引き継ぐ際や、事業を買収した場合など、売り手・買い手のどちらも対象になります。
東京都の飲食店が「人材育成・雇用」で活用できる助成金
補助金に加えて、助成金制度も飲食店経営の強い味方です。ここでは、雇用や人材育成に関する主要な助成金をご紹介します。
非正規社員の正社員化で最大80万円を助成
有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを促進する助成金です。
正社員化、処遇改善の取り組みを実施した事業主が対象です。正社員化コース(有期雇用労働者等を正規雇用労働者に転換)、賃金規定等改定コース(基本給の賃金規定などを改定し3%以上増額)、障害者正社員化コース、賃金規定等共通化コース、賞与・退職金制度導入コース、短時間労働者労働時間延長コース、社会保険適用時処遇改善コースがあります。
正社員化コースの場合、基本57万円、要件達成で72万円です。近年の制度拡充により最大80万円まで支給されています(第2期分含む)。対象者が正社員として働き始め、6カ月分の賃金が支払われた翌日から申請が可能です。
詳細は厚生労働省の公式サイトで確認できます。
法令に基づく各種手続き、賃金の支払い及び雇用契約書、出勤簿、賃金台帳などの作成・管理を適切に行っていることが前提となります。事業主や取締役の3親等以内の親族に対して行った取り組みについては助成対象外となるため、家族経営の飲食店では注意が必要です。
休業手当・教育訓練費用を助成する制度
経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持を図るための休業、教育訓練、出向に要した費用を助成する制度です。
雇用保険の適用事業主で、売上高または生産量などの事業活動を示す指標について、その最近3カ月間の月平均値が前年同期に比べて10%以上減少している事業者が対象です。
休業を実施した場合の休業手当または教育訓練を実施した場合の賃金相当額、出向を行った場合の出向元事業主の負担額に対する助成があります。中小企業は2/3、中小企業以外は1/2です。対象労働者1人あたりの日額上限が設定されています。教育訓練を実施したときは1人1日当たり一定額が加算されます。
判定基礎期間の末日の翌日から起算して2カ月以内に申請します。詳細は厚生労働省の公式サイトで確認できます。
退職願提出者、長期休職者や解雇予告されている従業員、労働組合専従者、在籍出向者などは助成の対象になりません。産前産後期間、法定の健康診断受診日、就業規則などに規定がない慣行上の休日は支給の対象日とならないので注意が必要です。
東京都の飲食店が活用できる融資制度
補助金・助成金に加えて、融資制度の活用も資金調達の重要な選択肢です。ここでは、東京都と日本政策金融公庫の主要な融資制度をご紹介します。
東京都中小企業制度融資で資金調達をスムーズに
東京都が運営する融資制度です。中小企業を対象に、信用保証協会の保証を得たうえで融資が受けやすくなります。
中小企業(卸売業、小売業、飲食業、サービス業、医療業など)が対象です。事業資金全般に活用でき、信用保証協会の保証付き融資により、金融機関からの資金調達がスムーズになります。取扱金融機関を通じて申請します。
詳細は東京都産業労働局の公式サイトで確認できます。
女性・若者・シニアの創業を支援する融資制度
東京都が運営する融資制度です。東京都在住の女性・若者・シニアを対象に、地域の需要や雇用を支える事業に対して融資を受けられます。
東京都内で創業を計画している個人または創業後5年未満の中小企業者等のうち、女性、39歳以下の若者、55歳以上のシニアが対象です。地域の需要や雇用を支える事業に対して、設備資金・運転資金が融資されます。融資限度額は1,500万円(うち運転資金750万円)です。
取扱金融機関を通じて申請します。詳細は女性・若者・シニア創業サポート2.0の公式サイトで確認できます。
日本政策金融公庫の新規開業資金で開業を実現
日本政策金融公庫が運営する融資制度です。開業から7年以内の個人を対象に、新規開業の設備投資や運転資金に対して融資されます。
新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方が対象です。新規開業の設備資金および運転資金に活用できます。融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)です。
日本政策金融公庫の各支店に相談のうえ、申請します。詳細は日本政策金融公庫の公式サイトで確認できます。
補助金は事業を行った後から支払われるため、融資を含めて資金は事前に用意しておくことが必須です。構想の段階で早めに金融機関に相談し、しっかり融資を取り付けてから補助金申請を進めることをおすすめします。
東京都の飲食店向け補助金申請時の注意点と成功のポイント
補助金・助成金を確実に受け取るためには、申請前の準備と手続きの理解が不可欠です。ここでは、申請時の共通的な注意点と成功のポイントをご紹介します。
最新情報の確認と計画的な準備が成功の第一歩
補助金・助成金制度の内容は、年度や経済状況によって変更される場合があります。必ず最新の情報を東京都や国の公式サイト、各区市町村の窓口で確認してください。
申請には事業計画書や見積書など、多くの書類が必要です。締切間際になって慌てないよう、余裕をもって準備に取り掛かりましょう。構想の段階で早めに金融機関に相談し、融資を取り付けてから申請を進めることをおすすめします。
補助金は事業を行った後から支払われるため、融資を含めて資金は事前に用意しておくことが必須です。申請の準備には、事業内容や見積もりがほぼ確定した状態でも1カ月以上は必要とされています。
正確な書類作成と専門家への相談で採択率を高める
申請書類に不備や誤りがあると、審査に時間がかかったり、不採択となる可能性があります。正確な情報を提供することを心がけてください。
補助金・助成金申請の手続きは複雑で、専門知識が必要となる場合もあります。必要に応じて、行政書士や中小企業診断士などの専門家、商工会議所や商工会に相談することも検討しましょう。無料で相談できる機関も多くあります。
商工会議所や商工会など、無料で頼れる身近な機関を積極的に活用することで、申請の成功率が高まります。事業内容の検討や補助金の申請にあたっては、無料で頼れる身近な人や機関を頼りましょう。
交付後の報告義務を確実に履行する
補助金・助成金交付後も、事業報告や経費の使途報告など、さまざまな義務が課されます。これらの義務を怠ると、補助金・助成金の返還を求められる場合がありますので、注意が必要です。
実績報告書の提出期限や必要書類を事前に確認し、確実に対応することが重要です。法令に基づく各種手続き、賃金の支払い及び雇用契約書、出勤簿、賃金台帳などの作成・管理を適切に行っていることが前提となる制度もあります。
まとめ
東京都や国には、飲食店向けのさまざまな補助金・助成金・融資制度があります。創業支援、省エネ設備の導入、インバウンド対応、IT化、省力化投資、人材育成など、それぞれの事業課題に応じた支援制度を選択できます。
多くの制度で申請受付が行われていますが、予算に達した時点で受付終了となる制度も多いため、早めの申請をおすすめします。申請には複雑な手続きや条件があるため、事前の準備と専門家への相談が成功のポイントです。
補助金・助成金制度を正しく理解し、効果的に活用してください。融資制度や経営相談などの支援制度も積極的に活用し、店舗の運営を成功に導きましょう。
設備投資や事業拡大を検討中の飲食店経営者の方は、まず自店の課題を明確にし、それに合った支援制度を選択することから始めてください。商工会議所や商工会などの無料相談窓口も積極的に活用することで、申請の成功率が高まります。
補助金を利用しながら強みを磨き、売上につなげていくことが、東京で飲食店経営を成功させる重要なポイントです。本記事でご紹介した制度を参考に、自店に最適な支援制度を見つけ、事業の発展にお役立てください。
